近年注目されている平屋のリノベーション。しかし「平屋のリフォームとはどう違う？」「平屋のリノベーション費用はどれくらい？」などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか？

そこでこの記事では、平屋のリノベーションとリフォームの違い、平屋リノベーションのメリット・デメリット、気になる費用相場などを解説します。

平屋をおしゃれにリノベーションするためのポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

平屋のリノベーションとは、1階建ての住宅を全面改修する工事のことです。

「平屋のリフォームとは、何が違うの？」と思う方もいるかもしれません。実は、リノベーションとリフォームの違いには、明確な定義はありませんが、一般的には以下のように使い分けされています。

・リノベーション：住宅の価値や機能を高めるために、包括的に改修すること
・リフォーム：住宅の劣化や不具合を、部分的に改修すること

つまり、平屋のリノベーションとは、1階建ての住宅というもともとの構造を活かしたまま、既存の平屋を全面的に改修し、機能性やデザイン面で付加価値をプラスする工事といえます。

それに対して、平屋のリフォームは、内装や水回りなどの劣化、不具合を改修する工事を指すのが一般的です。

近年、平屋のリノベーションへの注目が高まっています。とくに「中古の平屋を購入してリノベーションをする」という方法は、マイホームを検討している人にとって、多くの魅力があります。

まずは、平屋リノベーションのメリットについて見ていきましょう。

中古の平屋を購入してリノベーションをする場合、マイホームを新築するよりも費用を抑えられる可能性があります。

平屋は一般的な2階建て以上の住宅に比べ、建築費用が安いため、中古平屋を購入する際も取得費を抑えやすいでしょう。さらに、リノベーション費用も、2階建て以上の住宅のリノベーションよりも安く済む傾向にあります。

なるべく費用を抑えながらも、自分好みのデザインや間取りを実現できるマイホームを建てたい人は、平屋のリノベーションを検討してみるのがおすすめです。

平屋は2階がないため、基本的には室内に階段がなく、バリアフリー化しやすいのもメリットです。リノベーションで、室内の間取りや設計を変更すれば、段差の解消や開き戸から引き戸への変更も実現できます。

ご高齢のご家族がいる方や、将来的な生活を意識している方にも、平屋のリノベーションは適しているでしょう。

平屋はすべての部屋が同じフロアにあるため、家族間のコミュニケーションが自然と活発になります。とくに、リノベーションの際に開放的な間取りを意識すれば、いつでも家族の気配を身近に感じられる住まいが叶います。

お子さんが小さいうちやご高齢のご家族がいる場合は、目が届きやすく安心した暮らしを実現できるでしょう。

すべての部屋が同じフロアにある平屋は、家事動線の面でもメリットがあります。例えば、洗濯機から取り出した洗濯ものは、そのままテラスに干せますし、取り込んだ洗濯ものをしまう際も、各部屋が同じフロアにあるのでスムーズに動けます。

リノベーションの際に、ランドリールームをつくったりキッチンと洗面所がつながる間取りにしたりなど、さらに家事動線を意識すれば、毎日の暮らしがグッと楽になるでしょう。

平屋の間取りは、リビングを中心として余分な廊下のないシンプルな設計になっています。そのため、冷暖房効率が高く、夏場や冬場の光熱費を削減しやすいでしょう。また、2階建て住宅のように、各階に複数のエアコンを設置する必要もありません。

ただし、冷暖房効率の高い平屋を実現するためには、リノベーションの際に、住まい全体の断熱性や気密性を高めることも大切です。

2階建て住宅の場合、建物を支えるために取り外せない壁や柱があります。しかし、平屋であれば、2階建て住宅に比べて壁や柱が少なく、リノベーションで自由度の高い間取りを実現できます。

LDKを大きくつくる開放的な間取りや、可動式の壁でシーンに合わせて間取りを変更できる設計など、ライフスタイルに合わせたオリジナリティの高い住まいを実現できるでしょう。

費用や間取り、そして家族の暮らしにとってメリットの多い平屋のリノベーションですが、検討する前には事前に理解しておくべき注意点やデメリットもあります。

平屋には2階がなく、すべての部屋や設備が1階にあります。そのため、万が一洪水や大雨で床上浸水の被害に遭った場合、マイホームでの生活が困難になる可能性も高いでしょう。

こうした水害のリスクを抑えるためには、ハザードマップや浸水履歴などを参考に、リスクの少ない場所を選ぶことが大切です。

家族とのコミュニケーションが取りやすい平屋ですが、その反面、プライバシーの確保が難しいというデメリットもあります。

とくに、思春期のお子さんがいる家庭や受験や資格取得で静かな環境が必要になる場合などは、リノベーションでプライバシーを確保できるスペースを用意しておくといいでしょう。

平屋はすべての部屋が1階にあるため、立地によっては外からの視線が気になる可能性もあります。とくに、人通りの多い道路にリビングが面している、リビングに大きな窓がある、といった場合は目隠しの設置を検討しましょう。

リノベーションの際に、植栽やフェンスなどで自然な目隠しを設置するのがおすすめです。

【費用相場】
・スケルトンリフォーム：1,000万円～
・内装・設備のフルリフォーム：800万円～

平屋のリノベーションで間取りから大きく変更したい場合は、骨組みだけを残して解体する「スケルトンリフォーム」という方法が採用されます。

スケルトンリフォームは、部分的なリフォームよりも大がかりな工事になるため、費用相場も1,000万円以上になるのが一般的です。

比較的築年数の浅い中古平屋の場合、間取りはそのままに、内装や設備を変更するリノベーションも見られます。内装・設備のフルリフォームであれば、費用はスケルトンリフォームよりも抑えやすいでしょう。

せっかく平屋を購入してリノベーションをするなら、おしゃれで快適なマイホームにしたいものです。そこでここからは、平屋をおしゃれにリノベーションするコツを紹介します。

リノベーションの際は、最初に好みのデザインテイストを決めておきましょう。例えば、平屋と相性のいい和モダンテイストや北欧テイストなどが人気です。

デザインテイストが決まっていれば、内装や設備を選ぶ際も、統一感のある仕上がりを目指せるでしょう。

すべての部屋がワンフロアにある平屋ですが、あえて段差のあるロフトやスキップフロアを取り入れるのも方法の1つです。

ロフトやスキップフロアは、縦の空間を有効活用でき、フリースペースや収納スペースを確保しやすい設計といえます。また、段差が空間に奥行きをプラスしてくれるので、おしゃれな雰囲気に見えるのも魅力です。

ただし、平屋のメリットの1つであるバリアフリーとは逆になるため、家族構成やライフスタイルに合わせて検討するといいでしょう。

平屋をリノベーションする際は、室内だけではなく庭とのつながりを意識すると、広々とした空間づくりを実現できます。

例えば、リビングの外にウッドデッキを設置して、アウトドアリビングをつくれば、限られた面積でも開放的な住まいを実現できるでしょう。さらに、リビングが1階にあることを活かして、窓から眺める庭の外構にこだわるのもおすすめです。

今回は、近年注目されている平屋のリノベーションについて紹介しました。平屋のリノベーションには、家族とのコミュニケーションがとりやすい、家事動線が短くなるなど、さまざまなメリットがあり、予算を抑えて自分好みのマイホームを手に入れたい人にもおすすめです。

ただし、平屋のリノベーションでは、水害対策やプライバシーの確保など意識してくべき注意点もあります。

平屋のリノベーションをご検討中の方は、ぜひ実績豊富なリフォーム会社に相談してみることから始めましょう。

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