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キッチンの通路幅90cmは狭い?広い?使い方に合わせた最適幅を紹介!

2021.4.19
キッチンの通路幅はさまざまですが「何cmくらいが使いやすいんだろう?」と悩んだことはありませんか?
家を新築したりリフォームしたりする際に、イメージだけでキッチンの通路幅を決めると後悔することもあります。

キッチンは毎日使う場所なので、快適に過ごせる空間にしたいもの。
この記事ではキッチンの通路幅について、用途別にみた最適な幅を紹介します。

キッチンの通路幅に関する失敗談

キッチンの通路幅が「狭すぎる場合」「広すぎる場合」ついて、それぞれの失敗談をみてみましょう。

通路幅が狭すぎる

まずは、通路幅が狭すぎる場合の失敗例です。

 

収納が使いづらい

通路幅が狭かったため、シンク下の収納や背面収納の開け閉めが不便になってしまったケースです。

体を一歩横にずらさなければ引き出しが開けられず、収納を効率的に使用できません。
「かがまなければものが取り出せない低い位置の収納も、通路が狭いためほとんど活用できなかった」
「観音開きの収納は、扉を開けると通路がいっぱいになってしまう」という失敗談もあります。

通路が狭いキッチンでは、選べる収納の種類も限られてくるでしょう。

 

2人以上では使いにくい

キッチンを使用中にほかの家族が入ってきたときや、2人一緒に調理をするときに「通路幅が狭いとぶつかってしまう」という失敗談です。

家族やパートナーと一緒に調理を楽しみたいと考えていても、通路幅が狭いとお互いの動きが邪魔になります。
動線が妨げられるので、作業効率も悪くなってしまいます。

通路幅が狭いキッチンでは、2人以上で調理するのは難しいでしょう。

通路幅が広すぎる

続いては、キッチンの通路幅が広すぎた場合の失敗例です。

 

無駄な動きが多くなった

「コンロ前で調理中に食器を取り出そうとしても、振り向いただけでは食器棚に手が届かず不便になった」という失敗談です。
食器などを取り出すたびに何歩か歩く必要があり、作業効率もさがります。

「食器や食材を落とすことが多くなった」という声もありました。

 

リビングやダイニングが狭くなった

「開放感のあるキッチンに憧れて通路幅を広くしたら、リビング・ダイニングが狭くなり、結果的に圧迫感のある室内になってしまった」という失敗例です。

キッチンの通路幅を広くとりすぎると、リビングやダイニングはその分狭くなります。キッチンの通路幅は、室内全体の広さも考慮して決めましょう。

キッチンの通路幅は何cmが最適?

通路の最適幅はライフスタイルによって異なります。
ここからは使用人数や使い方に合わせた通路の最適幅について解説します。

70cm以下は1人暮らし向き

通路幅70cm以下のキッチンはコンパクトな室内にも収まりやすく、1人暮らしに向いています。
人によっては狭いと感じるかもしれませんが、キッチンに立つのが1人だけなら調理はできるでしょう。
ただし収納が引き出しタイプの場合は、出し入れの際に少し不便かもしれません。

90cm前後は使う人が1人ならOK

90cm前後だと、適度なゆとりを感じながらも背面収納まで楽に手が届く距離です。
収納が引き出しタイプでも全開にでき、ものの出し入れも楽に行えます。

通路幅90cm前後は、2人以上がキッチンにいてもギリギリすれ違える広さです。
ただし引き出しを開けると、すれ違いは難しくなります。
2人以上でキッチンを使う場合は、不便に感じることもあるでしょう。

100~120cmならファミリー向け

通路幅100~120cmになると、2人同時に調理ができる程度の余裕があります。
引き出しが全開でも人が通れる通路幅で、ゆとりのあるキッチンといえるでしょう。

ただし引き出しを開けた状態ですれ違いができるかどうかは、確認が必要です。
収納を選ぶ際にチェックしましょう。

120cm以上あればホームパーティーも楽しめる

通路幅が120cm以上になると、キッチンに広い空間が生まれます。
数人で調理をしたり、ちょっとしたホームパーティーを開いたりするにも十分な広さでしょう。
しかし空間が広い分、何をするにも動きが増えることになります。
作業効率と合わせてキッチン内のレイアウトを考えましょう。

【通路幅別】最適な使い方一覧

通路幅 使用人数や用途 注意点
70㎝以下 ・1人暮らし向き ・引き出し収納だと使いにくい
90㎝前後 ・1人で使う分には最適
・たまに2人で使う
・子供と一緒に使う
・すれ違いはできるがギリギリ
・引き出しを開けるとすれ違いは難しい
100~120㎝ ・2人で使える
・ファミリー向け
・引き出しを全開にしたとき、すれ違いができるかどうか確認が必要
120㎝以上 ・複数人で使える
・ホームパーティーもOK
・空間が広いため動作が増える

キッチンの通路幅を決めるポイントは?

毎日使うキッチンだからこそ、通路幅は慎重に決める必要があります。
あとから「失敗した!」と後悔しないように、通路幅を決めるポイントについて確認しておきましょう。

使用人数や使用シーンに合わせる

キッチンに立つのは何人か、どのような目的で使うかによって、最適な通路幅は変わります。

最初は夫婦2人でも、将来的に子どもが生まれ家族が増える可能性もあるでしょう。
1人暮らしでも友人を招いたホームパーティーが趣味の方は、広めの通路幅のほうが使いやすいこともあります。

キッチンの通路幅はライフプランやライフスタイルと合わせて決めましょう。

冷蔵庫の奥行きを確認する

冷蔵庫を置いた部分だけ通路幅が狭くなり、不便を感じるという失敗例は多くあります。
通路幅を決める際は、冷蔵庫の配置を考えることも大切です。

一般的な冷蔵庫の奥行きは70cm前後ですが、食器棚や背面収納の奥行きは35~65cm前後です。
並べて置くと冷蔵庫だけが飛び出るため、部分的に通路幅が狭くなります。
冷蔵庫置き場が設けてあっても、実際に置いてみるとスペースから飛び出してしまうことも珍しくありません。

冷蔵庫の前面からキッチンまでの幅を考慮して、通路幅を考えましょう。

背面収納の開け閉めを考慮する

背面収納の奥行きは、45cm・65cmが一般的とされています。
引き出しタイプの収納は、奥行があるほど開ける際もスペースが必要となります
キッチンに背面収納を設置する際は、収納の開け閉めも考慮して通路幅を検討しましょう。

リビング・ダイニング周りの広さも意識する

キッチンを広くした結果、リビング・ダイニングが狭くなってしまう失敗例もあります。
リビング・ダイニングは家族が集まるスペースです。
圧迫感が出て居心地が悪くなってしまわないように注意して、キッチンの通路幅を決めましょう。

リビング・ダイニングに圧迫感が出ないようにするには、家具同士の距離や配置がポイントです。
ダイニングの椅子を引いてスムーズに立ち上がれるかどうか、テーブルやソファーの横を人が通れるか、などを見てみましょう。
リビング・ダイニングの家具まわりが窮屈であれば、キッチンの通路幅は見直したほうがいいかもしれません。

吊り戸棚・ゴミ箱などの位置をチェックする

吊り戸棚をカウンター上に設置すると、視界が狭くなります。
狭い通路幅であれば、より圧迫感が生じてしまうでしょう。
大きなサイズの吊り戸棚を設置する場合は、通路幅は少し広めに確保しておくと安心です。
通路幅を広くできない場合は、吊り戸棚のサイズを小さくすることも検討してみてください。

また、ゴミ箱もキッチンの通路を圧迫します。カウンター下収納や、縦に並べられる省スペースのゴミ箱などを活用して、通路の邪魔にならないようにしましょう。

家事動線・生活動線を考える

キッチンの通路幅は、家事動線・生活動線にも影響を与えます。

料理の動線が快適かどうかは、「ワークトライアングル」の距離に左右されます。
ワークトライアングルとは、冷蔵庫・コンロ・シンクの3点を三角形で結んだ動線のことです。

3点の距離の合計が360cm〜600cmにおさまっていると、家事動線がスムーズになるとされています。
通路幅が狭すぎたり広すぎたりすれば、ワークトライアングルの理想の数値におさまらなくなります。
キッチンの設備や家電の配置も考慮しながら、通路幅を計算しましょう。

また生活動線もキッチンの通路を決める上で、大切なポイントです。
たとえばキッチンが脱衣所やパントリーと繋がっている場合、料理をする人が1人でも、その後ろを家族が行き来する機会が多くなります。
家の間取りと家族のライフスタイルも視野に入れて、適切な通路幅を選択しましょう。

食器棚・引き出しの出幅も忘れずに確認

食器棚やキッチンの引き出しも、通路幅を決める上で欠かせない要素です。

キッチンの収納は、開戸・引き出しタイプの2つが主流です。
どちらも使用する際は手前に大きく引くため、前に立てるスペースが狭くなります。
開閉にどれくらいのスペースが必要になるのか、事前に確認をしておきましょう。

また、近年ではフロントオープン型の食洗機も増えています。
フロントオープン型の食洗機は、電子レンジのように扉を手前に倒して開けるタイプです。
収納量が多い点が魅力ですが、開閉には広いスペースが必要になります。

設置後に開け閉めがしにくい、といったことにならないよう、通路幅を設定しましょう。

キッチンリフォームが得意なリフォーム会社に相談する

通路幅の正解がわからない場合は、キッチンリフォームが得意な会社に相談をするのも、ひとつの手です。

ライフスタイルや家事、体のサイズなども考慮した上で、適した通路幅を算出してくれます。
また、リフォーム会社ならキッチンのトータルコーディネートの提案が可能です。
使いやすく、見た目にもこだわったキッチンが実現できます。

通路幅を含め、満足いくキッチンづくりを実現したい方は、まずはリフォーム会社に相談をしてみましょう。

通路幅を変更すると影響が出る部分

キッチンの通路幅を変更することで、キッチン台の位置が前後します。
リビング・ダイニングがキッチンと繋がる間取りの場合、団らんスペースの広さも変わるでしょう。

また、キッチン台の移動によって、隠れていた床材の日焼けの境目が、はっきりしてしまうこともあります。
キッチンの位置に合わせてダウンライト・ペンダントライトなどを設置していた場合は、これらの移動も必要です。

このようにキッチンの通路幅をわずかに変更するだけでも、さまざまな部分に影響が出ます。
そのため、キッチンの通路幅を変更する際は、キッチン以外の場所の工事も必要になる可能性を考慮しておきましょう。

まとめ

キッチンの通路幅は、狭すぎても広すぎても使い勝手が悪くなります。
キッチンを使用する人数やライフスタイル、冷蔵庫の配置や背面収納の大きさも考慮したうえで通路幅を決めることが大切です。

キッチンの通路幅は、リフォームで変更が可能です。
「通路幅を見直したい」とお考えなら、実績豊富なリフォーム会社に相談してみましょう。
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