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キッチンの吊り戸棚の後付けや撤去はできる?リフォームのポイントを解説

2020.12.15
キッチンの吊り戸棚は、大きな調理器具なども収納できる便利なスペースです。
しかし上手に使いこなせず邪魔に感じる場合や、キッチンが閉鎖的な印象になることもあります。

吊り戸棚はキッチンの使い方に合わせて後付けや撤去も可能です。

今回はキッチンの吊り戸棚の後付けや撤去にかかる費用、吊り戸棚のメリット・デメリットなどを紹介します。

吊り戸棚を上手に活用したい方や、設置や撤去にかかる費用を知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

キッチンの吊り戸棚は後付け・撤去も可能

キッチンの吊り戸棚は、リフォーム工事で後付けや撤去が可能です。
それぞれにかかる費用の目安を紹介します。

吊り戸棚の後付け費用の目安

吊り戸棚を後付けする費用は、本体費用と施工費用を合わせた合計金額です。
本体費用 一般的な収納タイプ 約2〜5万円程度
自動昇降機タイプ 約8〜10万円程度
施工費用 約3〜8万円程度
合計(材料費用+施工費用) 約5〜18万円程度

吊り戸棚本体には一般的な収納のタイプと自動昇降機タイプがあり、どちらを選ぶかで費用が変わります。

収納のサイズや扉の数によっても価格が異なるため、取り付ける場合はリフォーム会社に複数のパターンで見積もりを依頼しましょう。

吊り戸棚の撤去費用の目安

吊り戸棚を撤去する際にかかる費用は約3~10万円程度です。

一般的な撤去費用の内訳は、次のとおりです。

・解体撤去費用:吊り戸棚を取り外す費用
・内装工事費用:吊り戸棚を取り外した部分の壁紙補修・仕上げ費用
・処分費用 :撤去した吊り戸棚(廃材含む)の処分費用
・諸経費 :出張費、交通費、車両回送費など時間外作業費など

新しく張り替える壁紙のグレードや面積によっても、費用は変わってきます。

詳しい費用を知りたい場合は、リフォーム会社に見積もりを依頼しましょう。

吊り戸棚のメリット

吊り戸棚のメリットは、主に3点あります。

・ 収納スペースが増える
・キッチンが狭くならない
・ 子どもが勝手にものを取るリスクが減る

メリット①収納スペースが増える

吊り戸棚を設置する最大のメリットは、収納スペースが増えることです。

土鍋やおちょこなど使用頻度の低いものや、缶詰など保存食の収納に適しています。
来客用カトラリーなど、細かい食器をまとめておく場所としても使えます。

キッチンやカウンターなどに出してあるものを吊り戸棚に収納すれば、すっきり整頓され調理もしやすくなるでしょう。

メリット②キッチンが狭くならない

吊り戸棚は上方の壁や天井に設置するため、取り付けのために新たなスペースを確保する必要がありません。

食器棚やラックを設置して収納を増やす方法もありますが、キッチンの調理スペースは狭くなってしまいます。

吊り戸棚であればキッチンの空間を効率的に使うことができ、調理スペースが狭くなることもありません。

メリット③子どもが勝手にものを取るリスクが減る

吊り戸棚は高い位置にあるので、小さなお子さまの手が届きにくいこともメリットです。

キッチンには包丁やハサミなど扱いを間違えると危険な調理器具も多く、お子さまが触らないような対策が必要です。

日ごろ使わない刃物類は吊り戸棚に収納すると、怪我をするリスクも少なくなります。

吊り戸棚のデメリット

吊り戸棚のデメリットには、次の3点があります。

・棚の奥に手が届きにくい
・重量制限に注意
・ キッチンが閉鎖的に見えやすい

デメリット①棚の奥に手が届きにくい

吊り戸棚を設置したときにありがちなのが、位置が高いために奥まで手が届きにくいというお悩みです。

ものを取り出すために踏み台や脚立などを使わなければならず、毎回用意するのも手間になってしまいます。

また取り出しにくいために収納したまま忘れてしまい、同じものを購入してしまうこともありえます。

使う頻度の高い調理器具は取り出しやすいシンク下などに入れ、使用頻度が低い季節ものなどを吊り戸棚に収納するとよいでしょう。

デメリット②重量制限に注意

吊り戸棚には、重量制限が設けられています。

制限を超えると、吊り戸棚が破損したり落下したりする可能性があります。

棚板一枚当たり最大20kgが一般的ですが、吊り戸棚のサイズや材質、メーカーなどによって違うので取り付ける前に確認しましょう。

収納があるとたくさんものを入れたくなりますが、重量制限を超えないように注意してください。

デメリット③キッチンが狭く見えやすい

吊り戸棚を設置することで、キッチンが閉鎖的に感じることもあります。

ダイニングやリビングと対面しているキッチンの場合、上部の空間が遮られることで開放感が損なわれてしまいます。
特に後付けするケースでは「狭くなった」と感じやすいので、リフォームでは室内全体のイメージを考えながら検討しましょう。

吊り戸棚を設置する際のポイントと注意点

吊り戸棚を設置する際には、いくつかポイントや注意点があります。詳しく見ていきましょう。

吊り戸棚の高さ

吊り戸棚は、高い位置に設置してしまうと手が届きにくくなります。
しかし設置位置が低すぎると、コンロの熱が届いてしまったり頭をぶつけてしまったりする可能性があります。

毎日の生活の中で快適に使えるように、吊り戸棚は適切な高さに設置しましょう。

目線よりも10〜15cm上に吊り戸棚の下端がくる場所が、吊り戸棚の設置位置の目安です。
手が届きやすく、戸棚の中身も確認しやすい高さといえます。

設置場所

コンロ近くを避けること以外に、吊り戸棚の設置場所に決まりはありません。

シンクや作業台の真上に設置すれば、調理の動線が短くなり、使い勝手も良くなります。
カウンター型のキッチンの場合は、吊り戸棚がリビングからの目隠しとしても役立つでしょう。

圧迫感が気になるようであれば、キッチン背面にも吊り戸棚を設置するのもおすすめです。
背面に設置する場合は、壁に取り付けてウォールキャビネットとするのも良いアイデアです。
ウォールキャビネットの上に小物類を飾れば、キッチンが華やかになります。

使い勝手やキッチンの見た目などを考慮して、吊り戸棚の設置場所を選びましょう。

吊り戸棚の種類

吊り戸棚の中には、手前に引くと棚が降りてくる昇降タイプもあります。

昇降タイプの吊り戸棚は、高い位置に取り付けても中身が取りやすいことが特徴です。
昇降できる吊り戸棚には、ボタンひとつで降りてくる自動タイプもあります。

ただし、手動・自動の昇降タイプの吊り戸棚は、通常の吊り戸棚に比べて高価格です。
吊り戸棚の中の物を頻繁に使用しないのであれば、通常のタイプでも困ることは少ないでしょう。

収納する物や使用頻度なども考慮して、吊り戸棚の種類を選びましょう。

マンションでは取り付けられない可能性も

マンションの場合、壁内部の躯体部分が共有部分に含まれているケースがあります。
吊り戸棚を設置する際に躯体部分にまで影響が及ぶ場合は、吊り戸棚が設置できないこともあるでしょう。
設置できない場合の代替え案は、マンションの構造や吊り戸棚のサイズなどによって変わります。

工事の範囲が専有部分に留まるのか、もしくは共用部分にまで影響するのかといった判断は、見ただけでは難しいものです。
不安な方は施工会社に相談をして、取り付けられる位置を確認してもらうとよいでしょう。

DIYでの取り付けはできる?

吊り戸棚をDIYで取り付けるのは、あまりおすすめできません。

吊り戸棚の設置は、設置個所に下地が入っていることが条件です。
下地が入っていない場所に吊り戸棚を設置すると、時間とともにビスが緩み、落下の危険性が増します。

下地が入っていない場合は、補強工事が必要です。
補強工事は簡単な作業ではなく、失敗をすれば家を傷つけてしまったりケガをしてしまったりする可能性があります。

被害が大きくなってしまい、最終的に施工業者に依頼をすることになった、という例も少なくありません。

吊り戸棚の取り付けはDIYは避けて、実績豊富なリフォーム会社に依頼しましょう。

吊り戸棚のない開放的なキッチンもトレンド

吊り戸棚は収納力があり便利ですが、あえて吊り戸棚を設置せず、開放感のあるキッチンを作ることも近年のトレンドのひとつです。

キッチンの閉塞感やリビング、ダイニングとの繋がりが気になる方は、リフォームで吊り戸棚を撤去してオープンなキッチンを目指してはいかがでしょうか。

キッチンの吊り戸棚を撤去した施工事例(浜松市:S様邸)

吊り戸棚はとても便利ですが、間取りによってはキッチンが暗く見えてしまうこともあります。

下記は、キッチンの吊り戸棚を撤去した施工事例です。
Before
After
施工内容 ・キッチン取替工事
・カップボード取替工事
・トイレ取替工事
・洗面化粧台取替工事
工事期間 1週間
使用商材 ・システムキッチン、カップボード:TOCLAS(トクラス) Berry(ベリー)
・トイレ:TOTO ネオレストAH手洗器付
・洗面化粧台:NODA造作カウンター+TOTO洗面ボウル、TOTO化粧鏡
築年数 15年
工事費用 約300万円
※本事例ではキッチン取替工事のほかに、トイレ・洗面化粧台の取替工事も行っています。

こちらの事例ではキッチンの吊り戸棚を撤去することで、リビングやダイニングと一体感のあるスッキリとしたキッチンが実現できました。

吊り戸棚のリフォームは、キッチン内だけでなくリビングやダイニングとの相性を考えることも大切です。
どのようなキッチンリフォームが可能なのか、まずはリフォーム会社に相談してみましょう。

施工事例の詳細はこちら

まとめ

キッチンの吊り戸棚は、後付けも撤去も可能な建具です。
調理器具や食器などを多く収納できるので、キッチンが狭くならず調理時の使い勝手もよくなります。

吊り戸棚は高い位置にあるため、小さなお子さまの手に触れさせたくない調理器具の収納にも適しています。
しかし高さやサイズによっては、収納の奥まで手が届きにくいといったデメリットもあります。

最近では吊り戸棚を設置せず、リビングやダイニングとの一体感を重視したオープンタイプのキッチンも人気です。

キッチンの吊り戸棚の設置や撤去を含め、キッチンのリフォームを検討する際は、実績のあるリフォーム会社に相談してみましょう。
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